2019.7.30 シニアの熱中症について

令和元年の関東地方は、平年よりも8日遅い7月29日に梅雨明けとなりました。
連日猛暑が続き、全国各地で熱中症の発症者が相次ぎ、テレビでも報道されています。

消防庁より発表われた2019年7月22日~28日に救急搬送された人数は5,664人(速報値)。そのうちの52.6%が高齢者(65歳以上)となっており、高齢者にとって注意が必要な季節の到来です。

今回はそんな高齢者の熱中症についてご紹介します。

 

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高齢者の熱中症による死亡者数は増加傾向

熱中症による死亡者数は増加傾向にあり、その主な原因は、熱帯夜や猛暑日の増加と高齢化だと言われています。厚生労働省発表の熱中症による死亡者数を見ると、年によって変動はあるものの、1995年と比較すると増加していることが分かります。

 

 

出典:熱中症による死亡数 人口動態統計(確定数)を加工し作成

出典:熱中症による死亡数 人口動態統計(確定数)を加工し作成

 

上記を年齢別に見ると、60歳以上がその多くを占ており、1990年代よりも増加傾向にあります。

 

 

熱中症による死亡数の年次推移

年齢別にみた熱中症による死亡数の年次推移(平成7年~29年)

出典:熱中症による死亡数 人口動態統計(確定数)を加工し作成

 

 

また、2017年の1年のみの死亡者数年齢別割合を詳しく見てみると、一番多いのが80~89歳が33.4%、次いで70~79歳が21.9%、60~69歳が15.4%となっており、若年層よりも60歳以上の高齢者が多くなっています。

 

 

熱中症による死亡数の年齢別割合(2017年)

2017年熱中症死亡者割合

 


35%が住居で熱中症に

2019年7月22日~28日に救急搬送された熱中症の発生場所については、全体の35.2%が住居、次いで道路16.9%、公衆(屋外)14.5%と続いています。

中でも高齢者は自宅で発生することが多いと言われており、エアコンを入れたり、水分補給等の一般的によく耳にする熱中症対策が可能な場所でも起きていることが多いことが分かります。

 

2019年7月22日~7月28日 全国の熱中症による救急搬送状況~発生場所~

熱中症発生場所

出典:総務省消防庁『熱中症による救急搬送人員(7月22日~7月28日速報値)』を加工して作成

 

 

高齢者が自宅で熱中症となってしまうのは、暑さを感じにくくなっていることや、エアコンを入れなかったり、十分な水分を摂らない傾向があるからだと言われています。また、足腰が弱く、トイレに行きたくないため水分を控えたり、一人暮らしであることから、症状に気づくのが遅れるなど、特有の要因が考えられています。更に、体力がないことから、重症化しやすいと言われています。

近年では、最高気温が30度以上の真夏日、最高気温が35度以上の猛暑日の日数が増加傾向にあり、特に高齢者は、最高気温が35度を超えると熱中症発生率が急上昇すると言われており、注意が必要です。

 


東京都の高齢者等に対する熱中症対策事例

これらのことから、自治体も高齢者への熱中症対策を講じています。その自治体の取り組み事例をご紹介します。

 

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品川区

  • 民生委員を通して一人暮らし高齢者へ熱中症の注意喚起を行う予定。
  • 広報、町会統合チラシ、区ホームページ、区民祭での注意喚起を予定。
  • 冷却マットの配付、経口補水液の配布、扇風機の貸し出しを行う予定。
  • 区内15カ所のシルバーセンターの一部を避暑シェルターとして設置する予定。
  • 日中猛暑時の避難や休憩の場所となる避暑シェルターを区内15カ所のシルバーセンターに設置。
  • 来館者へ冷たい飲み物(麦茶)を提供し、水分補給を容易に行える環境を用意。クールシェアによる電力節減を実施。
  • 高齢者住宅管理人を通して、高齢者住宅入居者へ熱中症の注意喚起を行う予定。(配付物:うちわ、チラシ)

大田区

  • 訪問指導:民生委員がひとり暮らし登録をしている高齢者(約16,000人)宅を訪問し、熱中症予防チラシと啓発物品を配付することで注意を呼びかけている。(啓発物品=ラベルに「熱中症に気をつけましょう」と表記したウェットティッシュ)
  • 区職員、地域包括支援センター職員が、熱中症予防の指導等が必要と思われる高齢者宅を訪問し、情報提供や指導を行い、必要に応じて経口補水液を配付している。
  • 集団指導:老人いこいの家等の施設を活用して、地域住民を対象とした熱中症予防に関するセミナーを開催している。
  • 涼み処(クールスポット)の設置:外出時の猛暑対策として、特別出張所、区民センター、文化センター、老人いこいの家を街なかの涼み処として、開設している。開設中は、入口にのぼり旗を立てて周知し、区報やホームページでもお知らせする。(医療保健政策区市町村包括補助)

 

渋谷区

  • 65歳以上のひとり暮らし世帯または65歳以上のみの世帯に対し、地域包括支援センターを拠点とし、包括職員と見守りサポート協力員が連携し、ネッククーラーおよび熱中症対策啓発チラシを配布する。また、地域施設にチラシを掲示および配布し、熱中症予防に努める。

練馬区

  • 75歳以上の一人暮らし高齢者に熱中症指標計の配布および注意喚起を行う。
    訪問による注意喚起
    ・災害時要援護者名簿に登録している対象者に民生委員による訪問
    ・高齢者相談センター(地域包括支援センター)が把握している方への訪問
  • 熱中症指標計配布
    ・気温と湿度から熱中症指標を測定し、危険性を段階的に知らせ、熱中症への中を喚起するもの。

 

 

 

熱中症は、気温や湿度が高く、日差しや照り返しが強い日に発生することが多いそうです。体温が上がったり、顔が赤い・熱いにもかかわらず、汗をあまりかいていなかったり、頭痛がする時には注意が必要だそうです。

特に高齢者は注意が必要ですが、60歳未満だからといって大丈夫ではありません!日ごろから汗をかく習慣を身につけておくことや、こまめに水分を補給するなどの予防が大切です。

 

 

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